タンチョウの生息数調査
北海道庁は、1月25日に行ったタンチョウの生息状況一斉調査結果で、生息数が初めて1,000羽を越えたと発表しました。
この1,000羽という数字は、「遺伝的に絶滅の危険から脱する目安」とされているそうで、調査を始めた1952年には33羽だったのが、冬の給餌活動や保護活動が実を結んだ結果だと思います。
この数字の中には、冬の餌を求めて、千島列島から渡ってくるものもいるのでしょうが、「目安」を越えたことをきっかけに、この傾向が数年続くのなら、保護のあり方も検討した方がいいのかな?と思います。
この記事を朝刊一面で扱った2006年2月23日付北海道新聞にも書かれていましたが、一つは、営巣地の問題です。
タンチョウの営巣には、広い面積が必要ですが、タンチョウの数が増えているのに反比例するかのように、営巣に適している面積はどんどん狭くなってきているのではないでしょうか?
今までの営巣地が狭くなったため、本当は適さないところで巣を作ってるカップルも見かけるようになってきているようですが、それとは別に、北海道東部以外の地域でもタンチョウが稀に見られるようになってきました。
昔もタンチョウがいなかった地域に生息させるのは問題だと思いますが、「昔はいたけど今はいない」という地域には、今の環境や保護に繋げられるのか、今の生物への影響を考えながら、引っ越しを促していくことも必要なのではないでしょうか。
(千歳市の名前の由来もそこだと聞きますし)
もう一つは、給餌のあり方が、必要以上のものになっていないのかどうか?だと思います。
これはタンチョウに限らないのですが、生態系のバランスが保たれている中での給餌なのか、少ない場所に多くのタンチョウを集めてしまう影響(伝染病等)に軸を移していくときが迫っているのかな?と、個人的思いで、現状とはかけ離れた、外した考えかもしれませんが、そう思いながら記事を読みました。
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