残していいのは足跡だけ
2006年5月24日付の北海道新聞朝刊の記事からですが、知床は、世界遺産に登録されて観光客が増加したのですが、観光客のマナーの悪さにいらだち、おひざ元の羅臼町長が「ハイヒール観光は羅臼にそぐわない、いらない」と発言したそうです。
発言の真意は、「登録で観光客が増え、自然が壊れたら意味がない」との住民の質問に答えた形で、「マナーの悪い観光客には来て欲しくない。環境を守る人は大歓迎」という意味での発言のようです。
実際、住民のひんしゅくを買う観光客が増え、ゴミ捨ても増えたそうですが、登録後に予想されたとおりになった、とも言えるのではないでしょうか。
とっていいのは写真だけ、残していいのは足跡だけ
と言う言葉があります。
自然を保護するため、足を踏み入れた方々のマナーですが、動植物を取らない(持ち帰らない)、ゴミなどを残さない、や生態系が壊れるような外来種等を持ち込まないと言うことですが、外国には、「足跡さえも残さない」と言うところもあると聞きます。
先日、テレビで会社の利益を自然保護に還元している(アウトドアでは有名な)パタゴニア社がチリの自然を開発から守るため、自然保護をしながら観光資源にしていくことを住民にアドバイスしていくという自然保護のあり方が放映されていましたが、知床でも参考にできるのではないでしょうか。
また、ニュージーランドでは、1日に入ることが出来る人数が規制されているところがあると聞きます。
「観光のためには何でもOK」ではなく、自然の大切さを啓蒙しつつ、「権威」にならない規制を真剣に考えていくことが必要だし、別の面では、将来にわたって地元の収入を確保していく唯一の方法のように思います。
本当は今度のことは、世界遺産に登録なる前に決めておかなければいけなかったことなのかもしれませんね。
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